謎に包まれた刀 正宗

「地に真砂を敷くがごとし」という地肌の美しさに加えられて、「雪の叢消え」とたとえられる沸匂のふくよかな刃文。
焼刃の沸の美を最高に表現したのが正宗でした。しかし、鎌倉時代末期に相州鎌倉で活躍したと言われる正宗について、その実態は明らかではありません。

明治時代には、正宗は存在しなかったという「正宗抹殺論」が巻き起こったほどですが、その理由のひとつに、作品の多くが無銘であったことが挙げられます。
ただ、正宗有銘の作刀は明らかに数口あり、無銘であっても正宗の作風を認めざるを得ない名刀が存在します。
万剣書の記録からも正宗の実在は明らかで、それでもなお神秘的に扱わ れ、それが正宗の人気を高めた一因となったのかもしれません。

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