「死と誇り」

刀は「武士の魂」ともいわれ、江戸時代の「武士道」と密接なかかわりを持ち、帯刀は武士の証しでもあった。ここでは武士に憧れたという、新撰組副長・土方歳三の愛刀を紹介する。

<和泉守兼定>いずみのかみかねさだ正式名称・・・刀銘和泉守兼定 土方歳三佩用 拵共作者・・・11代兼定兼定は室町時代後期に活躍した刀工で、幕末までその技術を受け継いだ。土方歳三の愛刀は11代の兼定が制作したものと言われており、会津藩主・松平容保から授けられた一振りだった。歳三は複数の兼定を所有していたようだが、現存しているのはこの一振りである。

  • 鍔の意匠は梶の葉と七夕図。7月7日に梶葉におりた玉露で墨を摩り、短冊に願い事を書くと願いが叶うという伝承による。
  • 鞘の地は朱に近い茶色の乾漆粉が撒枯れており、そこに牡丹と鳳凰が黒粉撒きと銀蒔絵の2通りで描かれている。

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