「弘」の太刀

「弘」の太刀・・・「敵に塩を送る」事に報いて贈られた太刀。

永禄10年(1567)、今川氏真と北条氏康は国境を閉鎖して甲斐と信濃国{長野県)に塩が入らないようにした。謙信は信玄に手紙を送り、塩を越後から得られるようにした。

心から感謝した武田氏は、「来国之」の作刀と伝えられる一振りの日本刀を贈った。反りが高く、端正で強靱な太刀で、茎(なかご)に、「弘」と銘が切られている。現在は重要文化財に指定され、東京国立博物館が所蔵している名刀である。上杉家では、武田家の心にこたえるように、この「弘」の太刀を大切に保管し、長く伝えてきたのである。

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